FastAPI vs Triton: 医療AI推論サーバー、どちらを使うべきか?

FastAPI vs Triton: 医療AI推論サーバー、どれを使うべきか?

  • FastAPI 単一リクエスト遅延: 22ms — 簡単なサービスに最適
  • Triton 処理量: GPUあたり780 RPS — 大容量バッチ処理に圧倒的
  • 結論: 両方使うハイブリッドが正解

一目で見る比較

項目 FastAPI Triton Inference Server
遅延時間 (p50) 22ms 0.44ms
処理量 制限的 (単一プロセス) 780 RPS/GPU
学習難易度 低い 高い
バッチ処理 手動実装が必要 動的バッチング内蔵
HIPAA対応 ゲートウェイとして活用 バックエンド推論専用

FastAPIの特徴

Pythonウェブフレームワークだ。簡単に言うと、モデルをREST APIで包み込むツールだ。インストールからデプロイまで数時間で終わる。[arXiv]

長所

  • 参入障壁が低い — Pythonを知っていればすぐに開始
  • 柔軟だ — 好きなようにカスタマイズ可能
  • 単一リクエストで22msレベルの低い遅延時間

短所

  • 拡張性に限界 — 単一プロセスでは大容量処理不可[Medium]
  • 同期推論がイベントループを妨げる — asyncハンドラーでも推論中は他のリクエスト処理不可

Triton Inference Serverの特徴

NVIDIAが作った推論専用サーバーだ。TensorRT、PyTorch、ONNXモデルをそのままアップロードできる。大容量トラフィックに最適化された。[NVIDIA Docs]

長所

  • 動的バッチング — リクエストをまとめて一度に処理、処理量2倍向上[arXiv]
  • マルチGPUサポート — 水平拡張が容易
  • Vestiaireの事例でFastAPI 대비15倍速い性能を記録[Vestiaire]

短所

  • 学習曲線が急だ — 設定ファイルとバックエンド概念の理解が必要
  • インフラオーバーヘッド — 小規模サービスには過剰

いつどれを使うべきか?

FastAPIを選択すべき時: プロトタイプ段階、CPU専用推論、リクエスト量が少ない内部ツール

Tritonを選択すべき時: プロダクションデプロイ、GPU活用必須、1秒あたり数百件以上処理

個人的には、どちらか一方だけを選ぶのではなく、ハイブリッドアプローチが現実的だと思う。論文の結論もそうだ。

医療AIでのハイブリッドアーキテクチャ

研究チームが提案した方式はこうだ。FastAPIがフロントエンドでPHI(保護対象健康情報)非識別化を処理し、バックエンドTritonが実際の推論を担当する。[arXiv]

なぜ重要かというと、HIPAA規定遵守が2026年さらに厳しくなったからだ。HHSが20年ぶりにセキュリティ規則を大幅に改正した。[Foley] AIがPHIに触れる瞬間、暗号化・アクセス制御・監査ログが必須となった。

ハイブリッド構造はセキュリティと性能を同時に捉える。FastAPIレイヤーで機密情報をフィルタリングし、Tritonはクリーンなデータのみを処理する。論文はこれを「エンタープライズ臨床AIのベストプラクティス」と呼んでいる。

よくある質問 (FAQ)

Q: FastAPIとTritonを一緒に使えますか?

A: 可能です。実際に論文が推奨する方式がまさにそれだ。FastAPIがゲートウェイの役割を果たしながら認証、ロギング、前処理を担当し、TritonがGPU推論を担当する。PyTritonライブラリを使うとPythonフレンドリーなインターフェースでTritonを制御できるので統合が格段に簡単になる。

Q: 初心者におすすめなのは?

A: FastAPIから始めるのが正しい。モデルサービングの基本概念を習得してからトラフィックが増加したらTritonに切り替えれば良い。最初からTritonを使うと設定に苦労して、いざモデル改善に集中できない。ただし、最初から大容量トラフィックが予想される場合はTritonにすぐに行くのが後で手戻りを減らす。

Q: Kubernetesデプロイ時の注意点は?

A: この論文がまさにKubernetes環境でベンチマークしたものだ。Tritonの場合、GPUノードスケジューリングとリソース制限設定が核心だ。NVIDIA device pluginインストールが必須で、HPA(水平自動拡張)設定時GPUメトリックベースにしなければ正常に動作しない。FastAPIは一般的なPodデプロイと大きく変わらない。


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参考文献

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